【イベントレポート】インド・バンガロールのIT市場やIT人材雇用の最新情報、日本のグローバル化等について有識者が熱弁
IT大国インドから優秀な人材を獲得するチャンス!全企業が今年もインド人を採用したいと賛同!
2020年5月20日、外国人ITエンジニア紹介事業を行う全研本社株式会社(所在地:東京都新宿区、代表取締役社長:林 順之亮、以下 全研本社)主催のオンラインイベント『インド・バンガロール グローバル・インバウンドシンポジウムin TOKYO』は、1400名を超える申し込み者が注目する中、国際政治学者の三浦瑠麗氏からは、コロナ禍における今後の日本のあり方についてお話くださり、幅広い業界の企業のトップからは、インドのIT人材採用で事業が加速した実例や、外国人とビジネスを進める際のコツなど、パネルディスカッションも交えながらリアルなインドの実態が熱弁されました。
■『インド・バンガロール グローバル・インバウンドシンポジウムin TOKYO』 イベントレポート
【特別講演】日本の価値を再発見し、世界へ発信すべき「ガラパゴスのグローバル化へ」 国際政治学者・㈱山猫総合研究所代表/三浦瑠麗氏
- 危機の後に、より平等化した社会が待っている訳ではないという事実を見据え、弱者をはじめ多くの人を救うために経済活動の維持に向けて行動するべき
- これからの日本は、ソフトパワーによって「何を提供できるか」を考え、日本の価値を再発見し、それを世界へ発信していくことが必要。
- 女性の地位を例に見ても、30年前から比べ現代は飛躍的に上昇した。30年前の常識は今とは全く違うということは、社会もこの間に大きく変化したと考えられる。これからの30年にかけて、女性や外国人を含めた多様性について私たちは変革をスタートさせなければならない。
- 少子高齢化を前提とすれば、インバウンドを呼び込み、外国人労働者と「共に」生きていく覚悟を持つべき。受け入れるだけではなく、肩を並べて働くという感覚が必要だ。多様性を取り入れ、彼らも変わり、同時に私たちも変化していくプラスのサイクルが必要。
【基調講演①】外国人人材の採用には経営トップ、人事など社内ごと巻き込むことが必要 ㈱グローバルダイナミクス 代表取締役社長/山中俊之氏
- ポストコロナで激変する企業社会:フリーランス、非正規の立場が見直され、相対的に正社員の立場は弱まる→職務主義、キャリア(昇進・昇給)重視思考へ
- ポストコロナで加速化する外国人との働き方
- (1) 日本の情報にとどまらず、地球規模で情報収集が必要。世界のこともフラットに事象を捉える
- (2) webシステムを活用して外国人とのつながりを重視、英語の言語でのデジタルファシリテーションが重要に
- (3) 語学学習は前提。海外の人と新しいビジネスをする際には多言語でも言い方のニュアンスなどを変えることでうまくいく。表情や話し方など、日本人同士でもNGなことは海外の人でも同じ。
【基調講演②】経営戦略としての高度インド人材採用 元ソニー・インディア・ソフトウェア・センター代表/武鑓行雄氏
- インドIT業界は劇的に技術レベルが上がってきており、海外大手企業の下請けから、新しい製品やサービスを開発するレベルに成長している。(AIやブロックチェーンなどのディープ・テックのスタートアップ企業が1600社以上も登場している)
- インドの学生を採用する際は、業務内容やキャリアパスをきちんと示すことが大事。また、継続して雇用するためには、彼らにとって成長につながる、チャレンジングな開発テーマを与えることが重要。
- Tier1の大学に限らずいくつかの大学にアプローチし、継続的に採用実績を積み重ねることが大事。
- 日本のことは知られていないので、積極的に魅力を伝えること、インターンシップを取り入れることで、相互の理解を深め、受け入れる際の準備にもなる。
- インドに開発拠点を置くことが一番だが、まずは日本側で高度インド人材を戦略的に採用することも有効。
【基調講演③】地方の中小企業でも日本人と同じ待遇で優秀なインドの人材を採用できる 全研本社㈱ダイバーシティ事業部長・ZENKEN INDIA代表/木村裕一
- 日本人が知っているインドの情報は古く間違っている事が多い
- 米国の移民政策の影響でインド国内には数百万人のITエンジニアが職を探しておりTOPレベルの大学の生徒でさえ売り手市場から買い手市場に変わっている。
- 1000万円以上のオファーが必要な時代とは変わりTOPレベルの大学の上位の生徒であっても、日本の地方中小企業のIT人材1名の募集に対し500名以上が殺到するほど市場は変化している。
- 日本は高度人材を獲得するチャンスだが知られていない。
- 5G時代に入り技術力以外にイノベーションを起こしてくれる優秀な人材がこれからの日本は必要になっていく中で、インドは欧米のIT市場の開発拠点として急激に発展し多様性溢れるバンガロールのIT人材はこれからの日本にとって最適である。企業のビジネスの発展はもちろん、日本が世界との競争において優位性を保つ鍵となる。
【パネルディスカッション】全企業が今後もインド人を採用していくと熱弁!
(パネラー)Sansan㈱執行役員CTO/藤倉成太氏、㈱ZOZOテクノロジーズ代表取締役社長CEO/久保田竜弥氏、NTTアドバンステクノロジ㈱取締役・人事部長/芳賀恒之氏、クラスメソッド㈱取締役・AWS事業部本部長/佐々木大輔氏、(モデレーター)全研本社㈱ダイバーシティ事業部 シニアマネージャー/田中志穂
<外国人採用のきっかけ〜実際に採用してみて>
- 佐々木氏:24時間365日の営業体制構築にむけ外国人採用をスタート。軽い気持ちで採用した外国籍メンバーがすごく優秀なメンバーだったので、他にも海外には優秀な人材が溢れているのではと思い、外国人採用を本格化していった。入社までは、日本語研修、技術課題、定期的にオンライン会議を実施。受け入れ側は、ビザや住居準備の他、文化の勉強(ダイバーシティ研修)を毎週実施した。 インドの学生はスキルセットだけではなくて生きていく力が強い・高い目標がある、エネルギッシュで高いモチベーションを持っている。 海外人材採用は新しい文化圏の人と働くことで新たな学びが得られる機会としても良いと思う。
- 藤倉氏:事業自体は順調だったがアクセルを踏む意味で外国人採用へ踏み切った。日本と海外とで採用基準は全く変えていない。受け入れ側としては、どんな成功体験を積んでもらうかの設計を準備した。実際にインドに行ってインドの学生と会ってみたらすぐ良さがわかる。行ってみて会ってみたらわかります、是非行ってみて欲しい。
- 久保田氏:国内でエンジニアがなかなか取れないため、海外から取ろうとなった。インドの学生は優秀、純朴、真面目、よく考えているし目的があって技術を学んでいる。インドの学生の熱意などを感じて採用が決まったとき全員が号泣した。受け入れ側と外国人スタッフの相互が勉強するようになるプラスのサイクルが生まれてとても良い。得られる経験が会社としても資産になるので、多様性を受け入れる体制があればおすすめ。
- 芳賀氏:国内でのエンジニア採用に苦戦するようになってきたことに加え、会社自体グローバルに舵を切るタイミングだったため、海外からエンジニアを採用してみようとなった。やるからには最初からなかなか上手くいかないので、5%が外国人になるまでは続けるというポリシーで始めた。受け入れ準備として、就業規則を英語に直すことから始めている。現地まで採用面談のため行ったが、予定通りにならいものなので臨機応変な対応が必要。
【挨拶】インドの高度人材採用で日本発のイノベーション創出や技術開発に繋げたい 日本貿易振興機構(ジェトロ)イノベーション・知的財産部スタートアップ支援課/瀧幸乃氏
- 理系人材、エンジニアの供給大国であるインドから日本企業様にもインド人材を採用していただいて日本発のイノベーション創出、技術力向上に繋げていただきたい
- インド人を採用した企業からは、日本の学生にはないハング リー精神や高いコミュニケーション能力があると評価
- インド人は、日本企業が海外展開する際のビジネスの開拓者として活躍するだけでなく、新たにインド人採用する際のPRパーソンにもなりうる。
【挨拶】公共交通機関として取り組む感染症対策・バンガロール便就航の狙い 日本航空㈱本店国際販売推進部部長/増村浩二氏
- お客様の安心・安全を確保するため、機内でのソーシャルディスタンスを意識した座席予約、機内空気の循環、空港カウンターでのビニールカーテン、消毒液の設置などを実施
- バンガロール便の就航によって、日本の往来のみならず、北米とのスムーズな乗り継ぎも実現
- バンガロール近郊のワイナリーツアーなど新鮮な魅力を企画し、機内からも様々なインドの魅力を発信していく
- 今後の日印経済・文化の発展に貢献できるよう、就航に向けて着実に準備を進めていきたい
【挨拶】議員・外国人労働者・経営者の立場から見た日本における外国人雇用 江戸川区議会議員/プラニク・ヨゲンドラ氏
- 日本はスキル不足、国内のスキル向上を図り、求職者・失業者を置き去りにしないこと
- 「人が足りないから外国人を雇う」のではなく「どの分野にどこの国の人材が必要か」を考えて採用してほしい
- 外国人を雇う時には、その人のキャリア形成まできちんと示さなければいけない
- グローバル化するということは、企業側は被雇用者の家族や子どもへの配慮もするべき
- 外国人を採用した企業がホワイトペーパーを出すことで、成功・失敗事例を日本全国で横並びで学んでいって欲しい。多文化共生を進めて行って欲しい
■参加者の78.1%がシンポジウムに「満足」と回答 今回のシンポジウムの参加者にイベントの満足度を質問したところ、78.1%の人が「満足」「やや満足」と回答しました。(n=137)
<感想/一部抜粋>
■シンポジウムご視聴企業様への特典 主催者の全研本社より以下特典をご用意 ※人材系の同業他社様は対象外とさせていただきます。 ※お申し込みは予告なく締め切らせていただくことがございます。 特典1:オンライン会社説明会 多くの優秀なインド、バンガロールの人材に対する会社説明会を無料で開催します。 特典2:オンライン座談会 バンガロールの優秀な人材の人柄やスキルを確認できる座談会を無料で開催します。 ご希望の方はこちらの問合せフォームよりご連絡ください https://zenken-diversity.jp/inquiry/
【全研本社株式会社 会社概要】
会社名 : 全研本社株式会社
代表者 : 代表取締役 林 順之亮
本社所在地: 東京都新宿区西新宿6-18-1 住友不動産新宿セントラルパークタワー18・19階
創業 : 1975年5月
資本金 : 56,050,000円
オフィシャルHP: https://www.zenken.co.jp/
サービスサイト: https://zenken-diversity.jp/