人工知能(AI)との対話が日常化する現代、ChatGPTは私たちの生活やビジネスに様々な変化をもたらしています。

ChatGPTは人間のように自然な会話を行うことができ、様々な情報や知識を提供してくれます。

その可能性は無限大であり、私たちのコミュニケーションや仕事のあり方に新たな可能性をもたらしています。

現在、沖縄オフィスでも積極的にChatGPTを使用し、業務効率化に取り組んでいます。

今回は業務で頻繁にChatGPTを使用している、メール送付チームの岸本さんにインタビューを行い、
「どのようにChatGPTを使用しているのか」
「ChatGPTを使用する上でのメリット」
などを聞いてみました!


▲ 岸本さん

Q.どのような方法でChatGPTを活用していますか?
例えば、どのようなタスクや業務内容に使用していますか?

岸本さん:GPT4に関して言えば、GPTs(カスタムGPT)が目玉だと思います。

GPTs(カスタムGPT)とは「特化型のGPTを作成できる機能」の事で、GPTsでは前提情報や入出力のルールをあらかじめインストラクションに記載しておけます。

これをうまく活用すると、例えばシンプルなプロンプトの入力でメールの文例を作成してくれるGPTsや、ファクトチェックを行ってくれるGPTsといった特化型GPTが作成できます。

チームでGPTを活用する場合に課題になるのがプロンプト作成能力の個人差ですが、GPTsに先に必要情報を実装しておけば、そういった個人差を補うことができます。
業務や作業に特化したツールを作成できるところが、とても便利だと感じています。

Q.ChatGPTを使用している中で、一番やりがいのあった挑戦はありましたか?

岸本さん:メール作成GPTsを作ったのは非常に勉強になりました。

2週間くらいの間に、方向性の異なる10個以上のメール作成GPTsを作り、それぞれの良いところを抽出して組み合わせながらまた新たなGPTsを作る、といったことを行いました。
プロンプトの記述の仕方に関して、細かく早くPDCAを回すことを心がけ、GPTの入出力バランスの取り方をつかむことができました。

ツールを開発するようになったきっかけは、会社で契約しているエンタープライズ版のアカウントを付与してもらい、開発環境を用意してもらったからです。
元々GPT3.5が最新の時点でも、ツール開発の際にGPTを使用して作業を効率化していたので、結果的に開発の先陣を切ることができました。

また、作成したツールを使用していると、業務のスピードアップに向けてプロンプト(インストラクション)をなるべくシンプルにしようとあれこれ考えているうちに、自分でコツに気がつきました。
個人的には「凝り過ぎず、GPTに自由にやらせる」のがポイントだと考えています。

Q.ChatGPTを使用することで得た、最も大きなメリットは何ですか?
また、実用化のために試行錯誤したことなどはありますか?

岸本さん:一番実感しているメリットは、複雑な関数やGoogle Apps Scriptを使ったツール、ブックマークレットなどを作れるようになったことです。

自力で作るよりも圧倒的に早いので、最初の型をまず作成してみて業務に実装し、使いながらブラッシュアップをかけていくといった手法が取りやすいです。
実際に自分でも繰り返し使いつつ、チームメンバーにも使ってもらって、日々ネックになっていると考えられる箇所を抽出・調整していきました。

業務効率化ツールの開発では、開発するリソースの確保が大きな問題でした。
結果、日々の業務に課題を感じている人のツール開発への相談ハードルが上がってしまって、本当は数分の開発工数で劇的に改善できる業務工程がいつまでも放置されます。
GPTを介した開発ではそういった課題が、ある程度解消されるメリットがあります。

ただし、複雑な指示を組み込むほど出力時の動作が重くなるという課題もありました。
それも、プロンプト(インストラクション)の記述方法を変えたり出力形式を変更したりといった工夫をして、ある程度の速度アップを実現しました。

ですが、GPT-4oになった今ではスピードの問題は根本から解決しました。

Q.ChatGPTを使用したことで得られた、新たな発見はありましたか?

岸本さん:言葉をロジカルに使う重要性に、改めて思い至りました。

GPTは便利ですが、決して魔法ではありません。
GPTがうまく出力できること、できないことにはそれ相応の理由があります。

原理的に無理なこともあるので、そこは人間が補っていくべきです。
ここで大事になるのが「GPTで実現したいことは何か?」の明確な言語化です。

きちんと言葉にできないと、GPTに正しく入力することも、GPTに足りない部分のフォローを人間が行うこともできません。
GPTの利用によって、自分の言語化スキルも多少ブラッシュアップされた気がします。

Q.今後、ChatGPTをさらに活用していくためのアイディアは考えていますか?

岸本さん:これまで課題として定式化されていなかったような、業務上の「小さな困った」をGPTを使用してどんどん解決していけたらと考えています。

よく言われる「AIに仕事を奪われる!」みたいな話ではなく、AIの力をうまく人間の業務の中に取り込んで、新たな水準のビジネスを実現できたら最高ですね!

ChatGPTが切り拓く未来への道

インタビューを通して、ChatGPTが業務やツール開発に活用されている実例を知ることができました。
ChatGPTの可能性は未だに広がり続けており、人間とAIの新しい関係を築いていく上で、その進化が今後も注目されます。

岸本さんもおっしゃっていたように、AIの力をうまく利用して、AIと共存しながらビジネスを行うことが重要になると感じました。
「人間とAI」が共存するこれからの時代では、それぞれの良さを活かし、それぞれの不得意な部分を補うことで、さらなる社会の成長が期待できます。

Zenkenでは、今後も積極的にChatGPTを活用し、新しい未来を切り拓くきっかけに繋げていきます!